カードローンの複数申込は厳禁|どうしても必要な場合の注意点とは

この記事の監修者

賀川 浩一

元バンク・オブ・アメリカ日本における代表者兼東京支店副支店長

賀川 浩一

元バンク・オブ・アメリカ日本における代表者兼東京支店副支店長。現在は某イギリス系大手金融機関の日本における業務統括責任者。大学卒業後シティバンク、エヌ・エイ東京支店へ入社し、その後現在に至るまで、外資系金融機関やコンサルティング会社の業務・管理・企画部門においてCxO等の要職を歴任。様々な金融領域におけるグローバルな経験や知識を活かし、外資系金融会社の国内における発展に寄与。

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カードローンは最短即日でお金を借りることもできるなど、非常に便利な商品です。しかし、すでに契約しているカードローンがあるのにもかかわらず、他社のカードローンに申込すること(複数申込)はできれば避けましょう。なぜなら、途中で返済が難しくなったり、そもそも審査に通らなかったりするからです。

この記事では、カードローンの複数申込を検討している人に向けて、なぜ複数申込が好ましくないのか、また複数申込をする場合はどのような点に注意すべきかについても詳しく解説します。

カードローンを複数利用した際のデメリット

カードローン複数申込のデメリット

理論上、カードローンを複数申込することは可能です。法律で禁止されているわけではありません。しかし、実際は避けたほうが無難です。その理由について、考えられる以下2点を解説します。

カードローンを複数利用する2つのデメリット

  1. 毎月の返済回数が増える
  2. 滞納のリスクが高くなる

毎月の返済回数が増える

カードローンを複数申込し、実際に借入をおこなった場合、毎月の返済回数が増えてしまいます。また、借入先によっても返済日は異なるため、細かく管理しなくてはなりません。

特に、口座振替による返済を複数社でおこなう場合、残高不足により引き落とせない可能性もあるので注意が必要です。借入件数が増えるほど管理の手間も増えてしまいます。

滞納のリスクが高くなる

複数の借入先から借りていた場合、滞納をするリスクも大きくなります。毎月の返済回数、および返済日が利用する金融機関の数だけ増えやすくなるため、支払い金額が不足する可能性が高くなります。

滞納を起こすと様々なリスクが想定されるため、カードローンの複数利用するのは大きなデメリットとなり得るでしょう。

賀川 浩一

元銀行員・賀川

カードローンやクレジットカードの支払いを滞納すると、金融機関から「返済の意思がない」と判断されて残高の一括請求やサービスの強制解約といった措置を取られます。また、信用情報機関に事故情報と掲載され、そうなった場合は、新たなローンやクレジットカードの契約を結ぶことが限りなく難しくなるため注意しましょう。

カードローンの複数申込が必要な場合の対処法4選

前述したように、できればカードローンの複数申込は避けるべきです。しかし、どうしてもカードローンを複数申込する必要があるかもしれません。そんな場合に備えて、4点の対処法について解説します。

カードローンの複数申込が必要な場合の対処法4選

  1. 総量規制に触れない範囲で申込をする
  2. 簡易審査ツールを使ってみる
  3. 利用希望額はできるだけ少なめに申告する
  4. 中小の消費者金融も候補に入れる

総量規制に触れない範囲で申込をする

カードローンの申込をする際は、総量規制に抵触しない範囲で申込をしましょう。

総量規制とは

貸金業者に関する規制等を定めている法律貸金業法のルールのひとつで、融資額を年収の3分の1までに制限する決まりのことです。その対象にならない貸付もあります。

つまり、カードローンやキャッシングなど貸金業法の規制を受ける融資商品の利用希望額・利用額の合計が年収の3分の1を超えないようにする必要があります。

利用希望額は低いほど審査には通りやすいので、本当に必要な額だけを利用する前提で考えましょう。

簡易審査ツールを使ってみる

大手消費者金融を中心に、自社のWEBサイトで簡易審査ツールを公開している会社は数多くあります。年齢や他社を含めた利用残高、年収など必要な条件を指示に従って入力し、送信すればその場で審査に通る可能性があるかどうか表示される仕組みになっています。

実際の申込に先立ち、審査に通過できる可能性があるかどうかの判断材料にすると良いでしょう。ただし、簡易審査ツールでは借入可能と表示されても、実際に審査に落ちる可能性はある点に注意が必要です。

利用希望額はできるだけ少なめに申告する

利用希望額はできるだけ少なめに申告したほうが、審査に通りやすくなります。

審査では借入希望額に見合った返済能力があるかどうかについて調査されるため、利用希望額が少なければ返済能力についても相応であれば良いことになり、審査において好影響を及ぼす可能性があります。

必要な金額のみ借入して、繰上返済も活用しながら早めに完済する前提で考えましょう。

中小の消費者金融も候補に入れる

消費者金融から借入をする場合、中小の消費者金融も候補に入れると良いでしょう。

中小の消費者金融は、独自の審査基準を使い、利用希望者個々の事情を勘案して審査がおこなわれるケースが多くなっています。多重申込と判断される場合でも、総合的に見て支払能力に問題がないと判断されれば、審査に通る可能性も出てくるでしょう。

ただし、以下の場合は中小の消費者金融であっても、審査が否決になる可能性が高くなります。

審査が否決になる具体例

  • 融資をおこなうことで総量規制に触れる可能性が高い
  • すでに債務超過に陥っている(もしくは陥る可能性が高い)と判断される
  • その他、融資をおこなうことで何らかの問題が生じる可能性が高い

2社目に利用しやすい大手消費者金融のカードローン4選

どうしても2社目を申込したい時は、少額借入に対応しており、かつ短期間で返済できる方法を検討しましょう。

大手消費者金融のカードローンには「無利息期間」と呼ばれるサービスが付いていることが多く、その期間内に完済できれば利息返済の必要がありません。一般的には30日程度の期間が無利息となりますが、業者によっては30日を超えるケースもあります。

無利息期間の仕組み

そのため、2社目を検討する際は、無利息期間で完済できる金額のみ借入することを前提で業者を選びましょう。大手消費者金融ごとの特徴は以下で解説します。

2社目に利用しやすい消費者金融のカードローン4選

  1. アコム
  2. アイフル
  3. プロミス
  4. レイク

アコム

アコム
金利(実質年率)
3.0~18.0%
借入限度額
800万円
融資スピード
最短20分
※お申込時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。

アコムのカードローンの特徴

  • WEB申込で最短20分融資も可能
  • 初回契約日の翌日から30日間は無利息期間
  • クレジットカード一体型ローンカードも選択可能

アコムでは、WEBからの申込で最短20分で融資を受けることが可能です。

さらに初回契約日の翌日から30日間は無利息期間となっているため、この間に返済すれば利息の支払いはありません。ただし、実際に借入した日からではないため、すぐにお金を借りる予定がない人は注意しましょう。

また「ACマスターカード」といって、クレジットカード一体型のローンカードを選択することも可能です。国際ブランドとしてMastercardが付帯されているため、国内外の加盟店で利用できます。

アイフル

アイフル
金利(実質年率)
3.0~18.0%
借入限度額
800万円
融資スピード
最短18分

お申込み時間や審査状況によりご希望に添えない場合があります。

アイフルのカードローンの特徴

  • WEB申込で最短20分で融資可能
  • 初回契約日の翌日から30日間は無利息期間
  • 条件に合致すればさらに貸付利率の低い商品に申込可能

アイフルでは、WEB申込により最短20分で融資を受けることが可能です。ただし、申込をした時間や審査の混雑状況によっては時間がかかることもあるため、急ぎの場合はコールセンター(0120201810、9時~18時)に電話しましょう。

また、はじめてアイフルを利用する際は、契約日の翌日から30日間は無利息期間となります。お金を実際に借入した日からではないため、すぐに借入しないと無利息期間がなくなってしまう点には注意しましょう。

さらに、以下の2つの条件を満たせば、貸付利率が年3.0%~9.5%の「ファーストプレミアム」に申込ができます。

ファーストプレミアムの申込条件

  • アイフルの利用が初めて
  • 満23歳以上59歳まで

プロミス

プロミス
金利(実質年率)
4.5~17.8%
借入限度額
500万円
融資スピード
最短3分
※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。

プロミスのカードローンの特徴

  • セブン銀行、ローソン銀行ATMからアプリを使いカードレスで借入可能
  • 初回借入日の翌日から30日間無利息期間
  • 18歳、19歳の学生(ただし高校生、高等専門学校生は除く)も申込可能

プロミスは、スマホアプリを使えば、セブン銀行やローソン銀行のATMからも借入・返済ができます。お近くのATMからいつでも借入や返済が可能なので、仕事の合間にご利用いただけます。

また、初回借入日の翌日から30日間が無利息期間となるため「まずは契約しておいて、本当に必要になったときに借りる」という使い方も可能です。メールアドレスの登録とWEB明細の選択で、30日間無利息サービスが利用できます。

さらに18歳や19歳の人でも、就業している場合はプロミスの申込が可能です。

レイク

【PR】レイク
金利(実質年率)
4.5~18.0%
借入限度額
500万円
融資スピード
WEBなら最短25分融資

レイクの特徴

  • 無利息期間が数パターン設けられている
  • 21時(日曜日は18時)までに契約手続きが完了すれば即日融資可能
  • 最短15秒で審査結果が表示される

レイクは無利息期間が数パターン設けられています。WEB申込の場合、次のいずれかから無利息期間を選ぶことが可能です。

レイクの無利息期間のパターン

  • 初回借入日の翌日から60日間は利息0円
  • 借入額のうち5万円までは初回借入日の翌日から180日間利息0円

なお、はじめてご契約かつ、契約額が200万円超の場合は「30日間無利息(契約日の翌日から30日間が無利息期間)」となります。

また、WEBからの申込であれば、21時(日曜日は18時)までに手続きを完了させることで、最短25分で借入ができます。審査結果も最短15秒で表示されるため、結果を早く知ることが可能です。

2社目に利用しやすい中小消費者金融3選

大手消費者金融では「信用情報」に問題があると審査通過が難しくなります。すでに審査に落ちた、または信用情報に不安がある人は、中小消費者金融の利用を視野に入れてみましょう。

中小消費者金融各社は独自の審査基準を設けているため、信用情報に不安があっても審査を通過する可能性があります。ただし、無利息期間に対応していない中小消費者金融が多いため、より計画的なご利用が求められます。

2社目に利用しやすい中小消費者金融3選

  • ベルーナノーティス
  • フタバ
  • アロー

ベルーナノーティス

ベルーナノーティス
金利(実質年率)
4.0%~18.0%
借入限度額
300万円
融資スピード
最短即日

公式サイトはこちら

ベルーナノーティスの特徴

  • 最短30分審査と24時間以内の融資に対応
  • 初回借入と完済後再度の利用で14日間の無利息期間
  • 専業主婦・女性・80歳以上の人でも申込可能な商品が揃っている

ベルーナノーティスでは、来店不要で24時間365日申込受付をおこなっています。インターネットや電話による手続きで、最短30分で審査結果が通知されます。なお、即日融資を希望する場合は振込融資を選択することで、24時間以内に銀行口座へ振込されます。

さらに中小消費者金融では珍しく、初回借入、および完済後に再度借入をした場合は14日間の無利息期間が適用されます。なお完済後に再度借入するには、前回無利息適用の借入日から3カ月経過したタイミングでないと借入ができません。

また、ベルーナノーティスでは以下のようなローン商品も取り扱っており、専業主婦・女性・80歳以上の人でも申込が可能です。

ベルーナノーティスで提供しているローン商品

  • 専業主婦でもお金が借りれるカードローン
  • レディースローン・キャッシング
  • 80歳まで借りれるカードローン

フタバ

フタバ
金利(実質年率)
1~10万円未満 14.959~19.945% 10~50万円 14.959~17.950%
借入限度額
50万円
融資スピード
融資まで最短即日

フタバの特徴

  • 平日16時までの審査完了で即日振込が可能
  • パソコン、スマホで日本全国から利用可能
  • 初回融資は1万円~50万円の間で設定

フタバのご利用は、パソコン、スマホからの申込により全国から利用可能です。平日16時までに審査完了すれば即日振込が可能となっています。

初回融資は1万円から50万円までの間で設定されるため、少額を借りて早めに返済する場合でも利用しやすいのが特徴です。

なお、フタバの融資は指定した銀行口座への振込となります。銀行営業時間外や休日の場合は翌営業日に振込される点には注意しましょう。

アロー

アロー
金利(実質年率)
年15.00%~年19.94%
借入限度額
~200万円
融資スピード
最短即日

公式サイトはこちら

アローの特徴

  • WEB申込で最短45分で審査完了
  • アプリ利用で郵送物なし
  • 返済日は6つの日付から選択可能

アローの申込は、WEBや郵送で日本全国から可能です。さらに、WEBからの申込であれば最短45分で審査が完了します。ただし、振込のタイミングは申込した時間帯によって翌日になる可能性もあります。

審査結果通知後、公式アプリをインストールし、そこから必要書類を送信すれば郵便物のやりとりは原則ありません。自宅に書類を郵送してほしくない人でも、安心してご利用いただけます。

また、返済日は5日・10日・15日・20日・25日・月末のいずれかから選べます。

原則として複数申込よりも与信枠の増額審査を検討しよう

増額審査の流れ

より多額の借入をしたいという理由で多重申込をするなら、先に現在使っているカードローンの借入先への増額申請を検討しましょう。これまでに滞納などのトラブルを起こしていなければ、審査に通過する可能性はあります。

一方、滞納などのトラブルを頻繁に起こしていたり、すでに現在の利用限度額に近い額を借りていたりする状態なら注意が必要です。増額審査を受けても逆に与信枠を減らされたり、強制解約を通知されたりなど、逆効果に働くこともあります。

あくまでも、現在使用しているカードローンで問題を起こしていないことが前提になる、と考えてください。

カードローンの複数申込に関するよくある質問

カードローンの複数申込に関して、よくある質問をまとめました。

  • Q
    保証会社が異なるものを選んだほうが良いですか?
    A
    「過去に審査に落ちた、トラブルを起こした」など決定的な理由がなければ過度な心配はいりません。

    銀行カードローンの場合、外部の保証会社に保証業務を依頼していることがあります。

    保証業務とは、借入の返済が困難になった場合に契約者に代わって返済をおこなう会社のことです。契約者の代わりに返済することを「代位弁済」と呼び、代位弁済がおこなわれた後は保証会社が貸主となります。

    実際の審査基準は公開されていないうえに、本来の提供元である金融機関の意向も反映されるので一概にはいえません。あくまで「過去に審査に落ちた」など決定的な理由がある保証会社のものは避ける程度に考えたほうが良いでしょう。
  • Q
    クレジットカードのキャッシングとカードローンは組み合わせて使えますか?
    A
    理論上は可能ですが、クレジットカードのキャッシングにも総量規制が及ぶ点には注意してください。

    カードローンの新規申込をするのではなく、クレジットカードのキャッシング機能を利用してお金を借りる方法も考えられます。この方法は、理論上は特に問題ありません。

    ただし、クレジットカードのキャッシングも貸金業法における融資商品である以上、総量規制が及ぶ点に注意が必要です。つまり、カードローンとキャッシングでの利用額の合計が年収の3分の1を超える場合、それ以上は利用できません。
  • Q
    万が一カードローンの返済が遅れるとどうなりますか?
    A
    最終的には強制執行により財産を差し押さえるなど、実生活にも多大な影響が及ぶので注意してください。

    また、信用情報機関に金融事故として登録された時点(状況次第ではそれより前)で、カードローンは強制解約となります。いずれは他のクレジットカードやカードローンも強制解約になる可能性も高いため、返済ができない可能性が出てきたらできるだけ早めに相談しましょう。

まとめ

カードローンの複数申込は、管理が大変になるうえに滞納などのトラブルに巻き込まれるリスクも高くなるため、できれば避けましょう。まずは現在利用している借入先で利用枠の増額ができないかを探るのが先決です。

また、やむなく複数申込する場合でも、利用額はできるだけ低くしておきましょう。審査通過可能性を高められるとともに、返済が始まっても負担を抑えることができます。

もし現時点でカードローンの複数申込を考えている場合は、サービスが充実していて利用者数の多い「アコム」や「アイフル」といった消費者金融をご検討ください。

ただし、事前にシミュレーションをし、無理がない返済計画を立てることも忘れないようにしましょう。