ATMからキャッシングはできる? メリット・デメリットも解説

この記事の監修者

賀川 浩一

元バンク・オブ・アメリカ日本における代表者兼東京支店副支店長

賀川 浩一

元バンク・オブ・アメリカ日本における代表者兼東京支店副支店長。現在は某イギリス系大手金融機関の日本における業務統括責任者。大学卒業後シティバンク、エヌ・エイ東京支店へ入社し、その後現在に至るまで、外資系金融機関やコンサルティング会社の業務・管理・企画部門においてCxO等の要職を歴任。様々な金融領域におけるグローバルな経験や知識を活かし、外資系金融会社の国内における発展に寄与。

atm キャッシング

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「ATMからキャッシングをしたい」「ATMからキャッシングするときの手数料が気になる」と考えている人は多いでしょう。実際、ATMを使ったキャッシングは、手軽にお金を借りられる便利な方法ですが、メリットとデメリットの両方が存在します。

前提としてATMでのキャッシングができるのは、審査を通過した利用者に限られています。また、利用する際には金利や手数料、利用限度額など、いくつかの重要な要素を考慮する必要があります。

この記事では、ATMを利用したキャッシングの実際の流れや、利用時のメリットとデメリットについて詳しく解説します。ATMでのキャッシングを考えている人や、その方法についてもっと知りたい人は、ぜひ参考にしてください。

ATMからでもキャッシングは可能

通常、キャッシングはATMや銀行振込を通じておこないます。

なかでもATMでのキャッシングは、主に多くの銀行や信用金庫をはじめとする様々な金融機関に設置されているATMを使用します。また、コンビニや商業施設に設置されている提携ATMでもキャッシングが可能です。外出先で気軽に利用できる便利さが、ATMからお金を借りるメリットです。

ATMがある場所の例

  • コンビニ
  • スーパー
  • ショッピングセンター
  • 病院
  • 銀行
  • 空港

そもそもキャッシングとは?

キャッシングとは

現金の借入をおこなうことを指します。キャッシングができるサービスとして「カードローン」「クレジットカードのキャッシング機能」が代表的です。

キャッシングとは、基本的に現金を借りるためのさまざまなサービスを包括する用語と捉えておくと良いでしょう。

なお、カードローンとクレジットカードのキャッシングでは、金融機関によってお金の借り方や金利が異なりますが、いずれも現金を借りるサービスとして機能します。条件を比較した上で、自分の状況に合ったキャッシング方法を選びましょう。

ちなみに、カードローンは銀行や消費者金融が提供する個人向け融資を指し、専用のローンカードやアプリを使って借入や返済をおこないます。一方、キャッシングはクレジットカード会社などが提供するサービスを指し、クレジットカードに付帯するキャッシング機能を利用して借入や返済をおこなうことが可能です。

ATMでキャッシングをする5つのメリット

  1. 速やかにお金を借りられる
  2. 使用目的を問われない
  3. 海外でも利用できる
  4. 対面せずに借りられる

①速やかにお金を借りられる

ATMでのキャッシングを利用すると迅速にお金を借りられます。予期せぬ医療費の支払いや車の修理、家の修繕など、緊急でお金が必要な場合に役立ちます。もし、未契約の場合は消費者金融カードローンを利用すると、最短20分で融資を受けることも可能です。

忙しくて時間を取れない人や急ぎで借入したい人には特にメリットとなります。

②使用目的を問われない

ATMキャッシングの場合、原則として借りたお金の使用目的に制限がありません。そのため、突発的な出費や予期せぬ出張、または自分へのご褒美や家族へのサプライズなど、様々な状況にも柔軟に対応できる点が魅力です。

金融機関によっては契約の際に利用目的を聞かれるケースがありますが、契約後にどのように使用するかは契約者次第のため、借りる際に新たに確認されることはありません。

賀川 浩一

元銀行員・賀川

ただし、ギャンブル目的や事業資金には使用できないと条件が付いている場合があります。とくに事業資金としての目的であれば、事業者専用のカードローンを利用しましょう。

③海外でも利用できる

海外でATMを使ってキャッシングすれば、海外旅行や出張中に急にお金が必要になった際、現地通貨で借入できます。世界中どこにいても、提携ATMがあれば必要な時にお金を借りられるので、大きな安心感を得られるでしょう。

特に海外では、日本と比べて治安が悪い地域もあり、多額の現金を持ち歩くことはリスクが伴います。しかし、海外キャッシングサービスを利用すれば、必要な時に必要な分だけお金を準備できるため、安全です。

海外でのキャッシング利用は、旅行や出張での突然の出費に対応する際に便利ですが、全ての国で利用できるわけではないので、利用する国の通貨やATMの利用規約を事前に確認しましょう。

④対面せずに借りられる

ATMキャッシングの大きな利点の一つは、他人の目を気にすることなく借入ができる点にあります。たとえば、銀行の窓口での手続きとは異なり、完全にプライベートな環境で借入が可能です。

ATMキャッシングをする際の行動は、一見して銀行の口座から現金を引き出しているようにしか見えません。

他人の視線が気になる人でも利用しやすいでしょう。

ATMでキャッシングする4つのデメリット

  1. 利用手数料がかかる場合がある
  2. 利用時間帯内でないと借りられない
  3. 手軽ゆえに借りすぎる可能性がある
  4. 硬貨は使用できない

①利用手数料がかかる場合がある

ATMを通じたキャッシングには、しばしば利用手数料が伴います。金融機関によって異なりますが、コンビニや商業施設に併設されている提携ATMの場合は利用手数料がかかります。

多くの場合、利用する料金によって手数料が変わります。たとえば、借入や返済の際に、1万円以下の取引で110円(税込)、1万円超の取引では220円(税込)の手数料がかかるケースなどがあります。

賀川 浩一

元銀行員・賀川

利息とは別に請求されるため、このような追加費用が積み重なると、大きな出費となり得るでしょう。金融機関によっては利用手数料がかからないケースもあるため、きちんと押さえておきましょう。

②利用時間帯内でないと借りられない

ATMの利用時間帯は限られており、設置場所によって異なります。自社のATMや銀行、駅構内のATMなどは特定の時間外では利用できません。急ぎの場合、コンビニのATMが便利ですが、メンテナンス時間中は利用できないこともあります。緊急時にお金を借りることができない可能性があることは、デメリットの一つです。

ATMキャッシングを検討する場合は、複数のATMの利用時間を事前に把握しておきましょう。あわせて、24時間利用可能なATMの情報も収集しておくとよいでしょう。

③手軽ゆえに借りすぎる可能性がある

ATMたキャッシングの手軽さは、同時に借りすぎてしまう可能性があるとも言えます。利用限度額いっぱいまで使ってしまうと、必要な時に利用できないため注意しておきましょう。

利用限度額の仕組み

借入残高と比例して返済額が上がるため、返済に苦労する可能性もあります。必要最低限の利用を心がけましょう。

ATMでのキャッシングは便利ですが、無計画な利用は負債を膨らませる原因になります。月々の返済額と収入バランスを考慮し、自分の返済能力を超えない範囲で利用することが重要です。

④硬貨が使用ができない

一般的にATMでのキャッシングでは、ATMでは最小単位が千円札のケースが多く、硬貨の使用ができません。借入時のみならず、返済時にも硬貨は利用できません。

そのため、1,000円未満の少額利用や端数の借入はおこなえません。なお、端数の返済をおこなう際は銀行振込や窓口での対応になります。

ATMキャッシングが利用できるカードローン

カードローンの一例

  1. auじぶん銀行じぶんローン
  2. 三井住友銀行カードローン
  3. プロミス
  4. ACマスターカード

auじぶん銀行 じぶんローン:提携ATMの利用手数料が無料

auじぶん銀行じぶんローン
金利(実質年率)
■通常:1.48%~17.5%
■カードローンau限定割 誰でもコース:1.38%~17.4%
■カードローンau限定割 借り換えコース:0.98%~12.5%
借入限度額
■通常、カードローンau限定割 誰でもコース
10万円以上800万円以内
■カードローンau限定割 借り換えコース
100万円以上800万円以内
融資スピード
最短即日

auじぶん銀行「じぶんローン」は、申込時にau IDを持っている人にはau限定割が適用され、金利面で優遇されるカードローンです。

  • 最大年0.5%金利優遇
  • 借り換えコース:年0.98%〜年12.5%
  • 誰でもコース:年1.38%〜年17.4%

※2023年11月現在の金利です。

auじぶん銀行に口座がある場合は、営業時間内に申込手続きをおこなうことで、最短即日で振込融資が受けられます。ただし、申込内容に不備があったり、営業時間終了間際に申込したりすると、翌営業日扱いになる可能性もあります。

振込融資に関するご相談は、会員ページもしくはローンセンターへ受付時間内に電話をお願いします。

受付時間
平日9:00~20:00
土日祝9:00~17:00
※12月31日~1月3日を除く
auじぶん銀行ローンセンター

また、auじぶん銀行は以下の提携ATMなら手数料0円でご利用いただけます。借入や返済も1,000円単位で可能なので、au IDをお持ちで借入を検討している人に適したなローン商品と言えるでしょう。

  • 三菱UFJ銀行ATM
  • セブン銀行ATM
  • ローソン銀行ATM
  • イーネットATM
  • ゆうちょATM

auじぶん銀行「じぶんローン」を利用するメリット

  • 金利優遇サービスがある
  • 最短即日で融資を受けられる
  • 提携ATMは手数料が0円
  • 1,000円単位で借入・返済できる

三井住友銀行カードローン:自社や提携ATMの利用手数料がかからない

三井住友銀行カードローン
金利(実質年率)
年1.5~14.5%
借入限度額
10万円~800万円
融資スピード
最短当日※申込完了後の確認事項や、本人確認書類の提出状況によっては異なる場合もございます。

三井住友銀行カードローンの金利は、利用限度額に応じて年1.5%〜年14.5%が適用されます。上限金利が一般的な消費者金融の年18.0%と比較して、年3.5%低くなっているのが特徴です。

利用限度額金利
100万円以下年12.0%〜年14.5%
100万円超 200万円以下年10.0%〜年12.0%
200万円超 300万円以下年8.0%〜年10.0%
300万円超 400万円以下年7.0%〜年8.0%
400万円超 500万円以下年6.0%〜年7.0%
500万円超 600万円以下年5.0%〜年6.0%
600万円超 700万円以下年4.5%〜年5.0%
700万円超 800万円以下年1.5%〜年4.5%
三井住友銀行カードローン金利一覧

※2023年11月現在の金利です

さらに三井住友銀行カードローンは、以下のATMなら手数料0円で利用できます。金利と手数料の両方の利便性を求める人にとって、最適な条件が揃っていると言えるでしょう。

  • 三井住友銀行ATM
  • イーネットATM
  • ローソン銀行ATM
  • セブン銀行ATM
  • ゆうちょ銀行ATM
  • 三菱UFJ銀行ATM

※時間外手数料もかかりません

三井住友銀行カードローンを利用するメリット

  • 上限金利が年14.5%
  • 全国の三井住友銀行ATM・提携ATMの手数料が完全無料
  • 普通預金口座がなくても申込可能
  • 普通口座があればキャッシュカードで借入可能
  • 毎月2,000円から返済可能

プロミス:スマホATMが利用可能

プロミス
金利(実質年率)
4.5~17.8%
借入限度額
500万円
融資スピード
最短3分
※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。

プロミスは、公式アプリを用いてセブン銀行やローソン銀行ATMにて各種取引が可能です。また、無人契約機に併設されているプロミスATMでは利用手数料がかかりません。

また、初めての利用者限定で「初回借入日の翌日」から30日間の利息0円サービスが提供されます。借入するまでの期間はカウントされないため、急な出費に備えて契約しておくのも良いでしょう。

プロミスを利用するメリット

  • 最短3分で融資を受けられる
  • 上限金利が他の消費者金融よりも0.2%低い17.8%に設定されている
  • 初回借入の翌日から30日間の利息が0円
  • プロミスATMの利用手数料が0円

ACマスターカード:海外のキャッシングにも利用可能

ACマスターカード
金利(実質年率)
年10.0%~14.6%
借入限度額
300万円
融資スピード
最短即日

公式サイトはこちら

クレジットカードの申込当日にキャッシングするなら、アコムが提供するACマスターカードも選択肢となるでしょう。契約後アコムの無人店舗でカードを発行し、併設されたATMで借入可能です。海外で利用する場合、「cirrus」マークが付いているATMから現地通貨を借りられます。

利用限度額金利返済方式
300万円※年10.0%~年14.6%リボルビング方式
ACマスターカードの概要

※クレジットカードとカードローンの利用合計の上限は800万円までとなっています。

一般的なクレジットカードに比べ、利用限度額が高めに設定されています。カードローンの機能が付いたクレジットカードを利用したい人は検討してみましょう。

ATM以外のキャッシングの利用方法

万が一、ATMが利用できなかった場合に備え、キャッシングの利用方法を複数押さえておくと便利です。ここからはATM以外のキャッシングの利用方法を解説します。

①電話で振込依頼をする

キャッシングの便利な利用方法の一つとして、電話での振込依頼があります。この方法では、借入先に直接電話をかけ、必要なお金を指定した銀行口座へ振り込むよう依頼します。

電話での振込依頼は、インターネットアクセスが不便な地域にいる時や、急いでいる場合に大変役立ちます。ただし、この方法は金融機関の営業時間内に限られることが多いため、深夜や早朝は未対応になる場合があります。

電話での振込依頼は、オフライン環境でも利用できるメリットがありますが、通話中のプライバシーには注意が必要です。金融情報を伝える際は、周囲に聞かれないよう場所を選びましょう。

②アプリやWEBから申請する

キャッシングのもう一つの方法は、専用のアプリやWEBサービスを通じて申請をおこなう方法です。この方法は、ユーザーがパソコンやスマホを使って、いつでもどこでも簡単に振込申請をおこなえることが大きなメリットです。アプリやWEBサイトを通じて、数分以内に申請が完了し、迅速にお金を借りることが可能です。

電話での振込依頼は、オフライン環境でも利用できるメリットがありますが、通話中のプライバシーには注意が必要です。金融情報を伝える際は、周囲に聞かれないよう場所を選びましょう。

ATMで借りたお金の返済方法2選

一括返済

一括返済をする場合、次の給与支払日や特定の締め日までに、借りた全額を一度に返済します。利息の額もわかりやすく、返済方法の中でもシンプルな方法です。借金を一括で返済すると利息が短期間に限定されるため、返済総額を少なくできます。

ただし、利用金額によっては一括で大きな額を支払うことになるため、適切に返済計画を立てて収支を管理することが大切です。

リボ払い(リボルビング払い)で返済

リボルビング払いとは

クレジットカードの利用金額に関わらず、毎月の支払額が一定になる支払方法のことです。当初1回払いを選択した場合でも、定められた期限内であればリボ払いに変更できます。

しかし、リボルビング払いでは、返済を分割するために長い期間利息が発生し続けることになります。その結果、最終的には一括で返済するよりも合計の返済額が多くなるため、慎重に検討する必要があります。

リボ払いを利用する場合、返済期間を自分で短く設定することで利息の負担を減らすことができます。また、余裕がある月には随時返済をおこなうことで、利息を含めた総返済額を少なくすることができるでしょう。

臨時返済の仕組み

ATMでキャッシングを利用する際の操作方法

ATMの一般的な操作方法

  1. 「お引き出し」または「クレジットカード」を選択
  2. 「お借入」を選択
  3. クレジットカードを挿入して4ケタの暗証番号を入れる
  4. 「キャッシングサービス」を選択
  5. 引き出したい金額を入力する

ATMの操作は画面の案内に従うだけなので簡単にできます。次の5つのステップを終えたのち、その場でお金を借りられます。

  1. 「お引き出し」または「クレジットカード」を選択

    ATMの初期画面に表示されるオプションの中から、「お引き出し」または「クレジットカード」を選びます。この選択肢は、ATMによって表現が異なる場合があります。

  2. 「お借入」を選択

    次に表示されるオプションから「お借入」を選択します。

  3. クレジットカードを挿入して4ケタの暗証番号を入力

    指示に従い、クレジットカードをATMのカード挿入口に挿入します。その後、画面上に表示される指示に従って、事前に登録した4ケタの暗証番号を入力します。

  4. 「キャッシングサービス」を選択

    暗証番号を正しく入力すると、次に進むためのオプションが表示されます。ここで「キャッシングサービス」を選択し、次のステップへ進みます。

  5. 引き出したい金額を入力

    最後に、必要な金額を入力します。金額を入力した後、画面の指示に従って操作を完了させます。これにより、指定した金額がATMから出金されます。

キャッシングの際は、利用限度額や手数料に注意し、返済計画を立てることが重要です。また、不正利用等から身を守るために、暗証番号の入力時は周囲に注意し、操作が終わったらカードを忘れずに持ち帰るようにしてください。

ATMでキャッシングする際の4つの注意点

ATMを通じたキャッシングは便利ですが、いくつかの注意点を理解しておくことが重要です。以下の注意点を知っておくことで、トラブルを避け、スムーズな借入が可能になります。

注意点

  1. キャッシング枠を設ける必要がある
  2. 利用枠には限りがある
  3. 手数料がかさまないように計画的に利用する
  4. システムメンテナンスの時間帯を把握しておく

①キャッシング枠を設ける必要がある

キャッシングを開始する前に、申込先による審査を受ける必要があります。この審査を通過することで、個々の利用者に対してキャッシング枠が設定されます。この枠は、個人の信用情報、収入、既存の借入状況などに基づいて決定され、利用者はこの枠内でお金を借りることができます。

②利用枠には限りがある

利用者ごとに設定されるキャッシングの利用限度額は、その人の信用状況に応じて異なります。そのため、全ての利用者が同じ金額を借入できるわけではありません。

キャッシングで借入可能な金額は、貸金業法による『総量規制』も考慮され決定します。

総量規制とは

貸金業者に関する規制等を定めている法律貸金業法のルールのひとつで、融資額を年収の3分の1までに制限する決まりのことです。その対象にならない貸付もあります。

消費者金融カードローンやクレジットカードのキャッシング枠のように貸金業者からお金を借りる際は、年収の3分の1を超える額の借入は認められていません。さらに、年収の3分の1まで必ず借入できるというわけではなく、審査の結果によっては、総量規制以下の金額に借入可能額が設定される場合もあります。

限度額を超える借入はできないため、与えられた借入可能額内での計画を立てる必要があります。

賀川 浩一

元銀行員・賀川

貸金業者による過剰な貸付を規制し、多重債務者の発生を防ぐために、2010年の改正貸金業法の完全施行により導入されました。財務局あるいは都道府県に登録している消費者金融やクレジットカード会社などが対象になり、銀行からの借り入れは総量規制の対象外となります。また、利用できる金額に上限があるのは、貸し倒れのリスクを避けるためでもあります。借りすぎないように自分の収入と既存の借入を考慮し、安全な範囲内での利用を心がけましょう。

③手数料がかさまないように計画的に利用する

キャッシングによる金利は、他の融資と比較して高めに設定されていることが多くなっています。借入額や返済期間によっては利息がかさみ返済総額が多くなります。

したがって、利用する際は必要な金額のみを借入し、返済計画を立て、計画通りに返済を進めていくことが重要です。計画的な利用が返済負担の抑制につながります。

④システムメンテナンスの時間帯を把握しておく

ATMは定期的なシステムメンテナンスのために利用できない時間帯が設定されています。特にコンビニATMは、夜間や早朝にメンテナンスをおこなうことが一般的です。緊急時でも利用できない事態を避けるため、利用しようとしているATMのメンテナンススケジュールを事前に確認しておくことが賢明です。

ATMのメンテナンススケジュールは、各金融機関によって異なります。複数のATMの場所を把握し、それぞれのメンテナンススケジュールを押さえておくと、緊急時でも慌てずに対応できます。

まとめ

ATMを使ったキャッシングは、手軽にお金を借りることができる方法です。ATMの利用時間内であれば、すぐにお金を手に入れられるため、急な出費や一時的にお金が必要な場合に便利です。ただし、借りられる金額には上限があり、金利や手数料がかかることも覚えておきましょう。また、ATMがメンテナンスで利用できない場合もあるので注意が必要です。

ATMキャッシング時に利用手数料を抑えたい人は、自社ATMが無料のプロミスや、提携ATMが無料のauじぶん銀行じぶんローン三井住友銀行カードを検討してみましょう。

ATMからキャッシングをする時は、そのメリットとデメリットをよく理解し、賢く使うことが大切です。余裕のある返済計画を立てて、賢くATMを利用しましょう。