銀行でお金を借りる方法とは?利用できる7つのローンを詳しく紹介

銀行からお金を借りたいけれど、いろいろ種類があってどれを選べばいいか分からない方も多いでしょう。
結論、銀行では個人がお金を借りる手段として主に7つのローンが提供されています。
本記事では、銀行で取り扱う7つのローンについて、資金の使用用途や金利の相場など詳しく解説するので、自分の目的に合うものはどれかぜひ参考にしてみてください。
銀行からお金を借りられる7つのローン

個人が銀行からお金を借りる方法は様々あり、主に下記の7つのローンが提供されています。
銀行で利用できる7つのローン
- カードローン
- フリーローン
- 住宅ローン
- マイカーローン
- 教育ローン
- ブライダルローン
- 事業者ローン
銀行によっては、上記以外のローンもありますが、今回はこの7つにフォーカスをしていきます。
カードローンやフリーローンは、事業には使用不可など一部の制限はありますが、借りたお金の使用用途は決められていないため、自由に使うことができます。
一方で、住宅ローンやマイカーローンなどは「目的別ローン」といい、お金の使い道が決められているのが特徴です。

FP小林
ローンの種類によって金利や借りられる金額は変わってくるため、自分の目的に合ったローンを選択することが重要になります。
使用用途が自由な2つのローン

銀行ローンの中でも、カードローンとフリーローンの2つは、借りたお金を自由に使えるのが魅力です。
生活費などのちょっとした支払いにも使え、幅広い用途にて活用できます。
ただしお金の使い道が決められていない分、「目的別ローン」と比べると金利は少し高めです。
ローン名 | 金利の相場 |
---|---|
カードローン | 年1.5%〜15% |
フリーローン | 年4.0%〜14% |
カードローン
カードローンとは、契約時に決められる利用限度額まで何度でも自由にお金を借りられるのが特徴です。
ローンを提供する銀行は、万が一に備えて契約者の代わりに返済を行う保証会社を設定しているため、利用する際に保証人・担保は必要ありません。
また銀行によっては、コンビニATMなどで取引が可能です。
セブン銀行・ローソン銀行などに対応しているカードローンであれば、契約後に送付されるローンカードを用いてすぐに融資を受けられます。
最近では、カードなしで利用できるところも増えており、専用のアプリを活用すればスマホのみで借入・返済が可能です。
使用用途が明確に決まっておらず、生活費や趣味など身近なことにお金を使いたい人は、まずカードローンの利用から検討するとよいでしょう。

FP小林
カードローンは利用限度額の範囲であれば、何度でも自由に借りられるのがメリットです。しかし、その手軽さゆえに、必要以上の金額を借りてしまうケースもあるので、注意が必要です。借入したお金は必ず利子をつけて返済する必要があるので、借りすぎないように気をつけましょう。
フリーローン
フリーローンは、利用限度額まで何度も融資を受けられる銀行カードローンとは異なり、一度のみ借入が可能です。
そのため、まとまったお金を一度だけ用意したいときに役立ちます。
お金の使用用途に制限はありませんが、銀行によっては申込時に借入理由や購入したものの見積書・領収書の提出も求められる場合があります。
またフリーローンでは、借入可能額と返済期間が契約時に決められるため、返済計画を立てやすいのもメリットです。
ただし、利用回数の制限により、追加で融資を受けるためには再度審査を受けなければならず、時間がかかります。
お金の借り過ぎを防ぎたい人には向いていますが、繰り返し利用することを考えている人にはカードローンの方が向いているでしょう。
メガバンクのカードローンは利便性が高い

三井住友銀行・三菱UFJ銀行・みずほ銀行といったメガバンクは、全国に店舗を展開しているため、急いで借入・返済手続きをしたいときでもすぐに利用できます。
またセブン銀行・ローソン銀行とも提携しており、コンビニATMにて取引が可能です。
返済方法も口座からの引き落とし・振込・ATMからの入金と豊富で、シーンにあわせて選べます。
ただ、メガバンクに限らず銀行系カードローンでは過剰な借入を防止する目的で、厳しく審査を行っています。
審査結果が出るまでには1営業日以上時間かかるため、即日融資には対応していません。

FP小林
銀行は厳正に審査をしているからこそ、金利が低く設定されているのです。
メガバンク3社のカードローンについて、それぞれの特徴をご紹介するのでぜひ参考にしてみてください。
三井住友銀行カードローン
三井住友銀行カードローンは、全国の提携コンビニATMにて借入・返済を行えるのが特徴です。
三井住友銀行ATMに加えて、セブン銀行ATM、ローソン銀行ATM、イーネットATM、ゆうちょATMと提携しており、手数料無料でATMを利用できます(※)。
※ご利用のATMによって、サービス内容が異なる場合があります。
※ゆうちょATMはご返済用預金口座のキャッシュカードとの兼用カードではご利用いただけません。
また申込方法はWEB・ローン契約機・電話の3つあり、三井住友銀行の普通預金口座を持っていない人でも申込が可能です。
さらに、口座を持っている人であれば申込時に入力する項目が少なくなるうえに、契約後は手持ちのキャッシュカードで借入・返済手続きができます。
そのため、三井住友銀行カードローンはカードを増やしたくない人にも適しているでしょう。
三井住友銀行カードローン
- 金利
- 年1.5~14.5%
- 借入限度額
- 10万円~800万円
- 融資スピード
- 最短翌営業日 ※申込完了後の確認事項や、本人確認書類の提出状況によっては異なる場合がございます。

- スマホで24時間365日申込可能
- 三井住友銀行ATM、提携コンビニATMなら手数料無料
- 口座をお持ちでなくても申込可能
三菱UFJ銀行カードローン バンクイック
三菱UFJ銀行カードローンのバンクイックは、三菱UFJ銀行の普通預金口座を持っていない人でも、WEBから24時間申込が可能です。
必要書類の提出もWEB上で行えるため、空いた時間に手続きを進められます。
また、銀行では珍しく土日も審査を行ってくれるため、カレンダー通りのお休みとなっている人にとっては、強い味方となってくれるでしょう。
さらに、三菱UFJ銀行の普通預金口座を持っている人であれば申込時の入力項目が少なく済み、口座によってはバンクイックカードを受け取る前でも借入できます。
三菱UFJ銀行ATMのほか、セブン銀行・ローソン銀行・イーネットと提携しており、ATM利用手数料無料で借入・返済手続きを行えるのも利点です。
返済日の3営業日前にはメールでお知らせしてくれるため、返済忘れを防げます。
三菱UFJ銀行カードローン バンクイック
- 金利
- 1.8%~14.6%
- 借入限度額
- 500万円
- 融資スピード
- 最短翌営業日

- WEB完結申込可能
- 口座をお持ちでなくても申込可能!
- コンビニATMでも手数料がかからない
みずほ銀行カードローン
みずほ銀行カードローンは、店舗への来店・書類の郵送不要でWEBから24時間申込できるのが特徴です。
みずほ銀行の普通預金口座をすでに持っている場合は、契約後に手元のキャッシュカードへカードローン機能を付加することができ、カードを増やすことなく借入・返済を行えます。
さらに、みずほ銀行ATM・イーネットATMにて、手数料無料で手続きできるのも魅力です。
また、みずほ銀行で住宅ローンを契約している人は、金利が通常よりも0.5%引き下げられるため、利息の負担を軽減できるでしょう。
金利の引き下げは、カードローンの契約店で住宅ローンを利用している場合に限られます。
みずほ銀行カードローン
- 金利
- 2.0~14.0%
- 借入限度額
- 800万円
- 融資スピード
- 最短翌営業日

- 銀行ならではの低金利カードローン
- 口座をお持ちであれば、来店・郵送なしでWEB完結!
- みずほ銀行のキャッシュカードと一体型にできる
お金の使い道が明確なら目的別ローンを利用する

借りたお金の使い道が明確に決まっているのであれば、目的別ローンの利用を検討してみましょう。
目的別ローンは、ローンごとに資金の使用用途が限定されており、目的以外のことにはお金を使えません。
しかし、制限がある分、使い道が自由なカードローン・フリーローンよりも金利が低く設定されており、利息を抑えやすいというメリットがあります。

FP小林
銀行によって取り扱う目的別ローンの種類は異なるため、希望するローンがどの銀行にあるのかしっかりと調べることが大切です。
目的別ローンのそれぞれの特徴や取り扱う銀行についてご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
ローン名 | 金利の相場 | 資金使途 |
---|---|---|
住宅ローン | ・変動金利:年0.3%〜1.2% ・固定金利10年:年0.5%〜1.6% ・固定金利35年:年0.8%〜1.8% | ・新築・中古のマンションや建売住宅の購入 ・一戸建ての建築 ・すでに利用中の住宅ローンの借り換え |
マイカーローン | 年1.5%〜5.9% | ・自動車の購入資金(新車・中古車問わず) ・銀行によっては、免許取得費用としても使える |
教育ローン | 年2.0%〜4.0% | ・学費 ・入学費 ・学校・塾・予備校などに支払う教育関連資金 |
ブライダルローン | 年5%〜13% | ・挙式や披露宴 ・結婚指輪 ・新婚旅行 ・新生活の準備など結婚に関連する費用の支払い |
事業者ローン | 年1.8%〜15% | ・事業に関連する用途であれば自由 |
住宅ローン
住宅ローンとは、マンションや一軒家といった住宅に関連する用途にのみ利用できるローンです。
融資された資金は、新築・中古のマンションや建売住宅の購入・一戸建ての建築といった住宅の取得に関する費用だけでなく、リフォーム・諸費用の支払いにも使用できます。
また、すでに契約している住宅ローンを別の住宅ローンに変更する「借り換え」を行う場合にも利用が可能です。
さらに銀行の住宅ローンでは、万が一の時やがんなどの3大疾病といった所定の状態になると、ローンの残債が0円になる「団体信用生命保険」を提供しています。
金利は通常の契約よりも少し上乗せとなりますが、残された家族の負担を軽減したい人は加入を検討してみてください。
なお住宅ローンを取り扱う主要な銀行は、下記のとおりです。
商品名 | 金利 | 特徴 |
---|---|---|
三菱UFJ銀行 住宅ローン | ・変動:年0.475% ・10年固定:年0.83% ・全期間固定31〜35年:年1.69% (※2022年11月時点) | ・インターネットで事前審査〜契約まで行うと、印紙代は0円 ・がんや生活習慣病など7大疾病の保障付きタイプも取り扱っている |
auじぶん銀行 住宅ローン | ・変動:年0.389% ・固定10年:年1.005% ・固定20年:年1.575% (※2022年11月時点) | ・au回線とじぶんでんきをセットで契約すると、金利は最大年0.1%引き下げられる ・団体信用生命保険プランが5つと豊富 |
りそな銀行 りそなの住宅ローン | ・変動:年0.470% ・10年固定:年1.025% ・超長期固定金利30〜35年:年1.315% (※2022年11月時点) | ・高度障害や3大疾病など所定の状態になるとローン残高が0円になる団信革命プランもある |
マイカーローン
マイカーローンとは、自動車の購入に関連する費用にのみ使用できるローンです。
銀行によっては、免許取得費用を借り入れられるところもあります。
ディーラーで提供しているローンよりも、銀行系のマイカーローンは低金利で融資を受けられますが、審査は厳重に行われます。
マイカーローンを取り扱う主要な銀行は、下記のとおりです。
商品名 | 金利 | 特徴 |
---|---|---|
三菱UFJ銀行 ネットDEマイカーローン | 変動:年1.5%〜2.45% | ・三菱UFJ銀行にて住宅ローンを契約している場合は、金利を0.2%引き下げ ・借入金額:50〜1,000万円まで(1万円単位) ・借入期間は6ヵ月〜10年の間から選べる |
住信SBIネット銀行 自動車ローン | 年1.775%〜3.975% (※2022年11月1日時点) | ・借入金額:10〜1,000万円まで ・借入期間:1〜10年以内 ・車を選ぶ前でも仮審査申込ができる |
りそな銀行 マイカーローン | 変動(年):1.9%/2.8%/4.475%の3種類 (※2022年1月11日時点) | ・借入金額:最大1,000万円まで(1万円単位) ・返済期間は最長10年と自由に計画を立てられる ・自動車だけでなく、バイクの購入費や車検・修理費用にも使える |
教育ローン
教育ローンとは、学校の授業料・予備校や塾の受講費用など子どもの教育に関わる用途でお金を借りられるローンです。
銀行によっては、幼稚園から対象としているところや、子どもが在学中は元金据え置きとしているところもあります。

FP小林
教育ローンは非常に素晴らしいサービスですが、学費を借りるなら奨学金の方が金利は低いです。そのため、利息を抑えたい方は最初に奨学金を検討するべきでしょう。
教育ローンを取り扱う主要な銀行は、下記のとおりです。
商品名 | 金利 | 特徴 |
---|---|---|
イオン銀行 教育ローン | 変動のみ:年2.8%〜3.8% | ・借入金額:10〜500万円まで ・借入期間:1〜15年以内 ・幼稚園〜大学院/予備校などに関わる資金が対象 ・支払い済みの資金にも利用できる(支払いから4ヵ月以内の申込に限る) |
楽天銀行 大学専用教育ローン | ・固定:年3.9% ・変動:年3.224% (※2022年11月時点) ・提携校には、優遇金利が設定されている | ・借入金額:10〜500万円まで(医学・歯学・薬学系の大学は上限1,000万円まで) ・借入期間:1〜14年以内 ・卒業後から返済を子どもに引き継ぐ「親子リレー返済」がある |
ブライダルローン
ブライダルローンとは、結婚に関する費用に使えるローンです。
挙式や披露宴はもちろん、新婚旅行・新居に置く家具や家電の購入費にも利用できます。
特に挙式・披露宴費用は式場によって前払いとしている場合があるため、まとまったお金を準備しておかなければなりません。
ブライダルローンを活用すれば、お金の心配なく理想の結婚式を挙げられます。
ブライダルローンを取り扱う主要な銀行は、下記のとおりです。
商品名 | 金利 | 特徴 |
---|---|---|
楽天銀行 目的型ローンブライダル | 固定のみ:年7.0% | ・借入金額:10〜300万円まで(1万円単位) ・借入期間:最長8年4ヵ月 ・契約手続きはネットで完了 ・1万円から返済できる |
スルガ銀行 結婚式費用建て替えプラン | 年8.8%〜12.8% | ・借入金額:10〜800万円まで(1万円単位) ・返済回数:6〜120回以内 ・利用開始日から最大3ヵ月の無利息期間あり ・契約後でも追加で申込が可能 |
北陸銀行 ブライダルローン | ・変動:年5.675% ・固定:年6.450% (※2022年11月14日時点) | ・借入金額:10〜300万円まで ・借入期間:1〜7年以内(6ヵ月単位) ・万が一の時にローン残高が0円になる「がん保障特約付団体信用生命保険付きローン」もある |
事業者ローン
事業者ローンとは、事業に必要な資金や開業資金を借りられる法人・個人事業主向けのローンです。
「ビジネスローン」として提供しているところもあります。
金利・借入上限額は様々ですが、原則として保証人や担保不要で利用できます。
銀行によっては、法人のみしか申込を受け付けていないところもあるため、個人事業主の人は利用できるかどうか事前にしっかり確認しておきましょう。
事業者ローンを取り扱う主要な銀行は、下記のとおりです。
商品名 | 金利 | 特徴 |
---|---|---|
福岡銀行 ビジネスローン「フィンディ」 | 固定のみ:年2.0%〜14.0% | ・借入金額:100〜1,000万円まで(10万円単位) ・借入期間:1ヵ月〜36ヵ月以内 ・法人・個人事業主ともに対象 ・福岡銀行の口座を持っていなくても申込が可能 ・申込から契約まですべてオンラインで完結 |
PayPay銀行 法人・個人事業主向けビジネスローン | 変動のみ:年1.8%〜13.8% | ・借入金額:500万円まで ・申込から利用開始まですべてインターネット上で行うため、来店不要 ・年会費・事務手数料はかからない |
東京スター銀行 スタービジネスカードローン | 年4.5%〜14.5% (保証料を含む) | ・借入金額:50〜1,000万円まで(10万円単位) ・借入期間:1年間(その後は自動更新) ・申込から契約まで来店なしで手続きできる ・審査結果は最短5日で回答 |
銀行ローンに申込みする際に必要となる書類

銀行でお金を借りる際には、下記のような書類を提出しなければなりません。
銀行への提出が必要な書類
- 本人確認書類
- 収入証明書
- 資金使途の証明となる明細書や領収書
利用する銀行ローンの種類によって、提出を求められる書類が異なるため、事前にどんな書類が必要なのか確認しておきましょう。
本人確認書類
本人確認書類は、基本的にローンの種類を問わず提出が必要になります。
本人確認書類として提出できる代表的なものは、下記の6つです。
本人確認書類として提出できるもの
- 運転免許証
- パスポート(旅券)
- 各種健康保険証
- 各種年金手帳
- 個人番号カード(マイナンバーカード)
- 在留カード・特別永住者証明書

FP小林
各種健康保険証など顔写真がついていない書類しか持っていない場合は、公共料金の領収書や住民票の写しなど住所の記載がある書類を一緒に提出しなければなりません。
収入証明書
高額な融資を希望する場合は、返済能力を確認するため、銀行から収入証明書の提出を求められるケースが多くあります。
たとえば、カードローンだと以下2つの条件に当てはまると、収入証明書が必要になるケースが多いです。
カードローンで収入証明書が必要になる条件
- 借入限度額が50万円以上になる
- 他社からの借入れ金額との合計が100万円以上になる
収入証明書として使用できるものは、主に下記の5つです。
収入証明書として提出できる書類
- 給与明細書
- 源泉徴収票
- 所得証明書
- 課税証明書
- 確定申告書

FP小林
収入証明書は必ず最新のものを提出するようにしましょう。給料明細などは、直近の2ヶ月分が必要になるケースもあるので、しっかり保管をしておいてください。
資金使途の証明となる明細書や領収書
マイカーローンや住宅ローンといった目的別ローンでは、決められた用途で正しくお金を使用したかを確認するため、明細書や領収書の提出が必要になります。
例えばマイカーローンでは車の見積書、住宅ローンでは土地や建物の明細書・売買契約書が使用可能です。
資金使途の証明となる書類は銀行によって異なるため、必要なものをチェックして事前に用意しておきましょう。
銀行のローンの審査に落ちてしまう人の特徴

次は、銀行のローン審査に落ちてしまう人の特徴をご紹介します。
申込前にあてはまる項目がないかチェックしておきましょう。
銀行ローンの審査に落ちてしまう人の特徴
- 他社からの借入が多い
- 収入が不安定
- 信用情報に問題がある
1.他社からの借入が多い
返済能力を判断する目安として、他社のローン利用状況も審査に影響を与えます。
銀行ローンには、消費者金融に適用される「総量規制」はないものの、高額な貸付は行っていません。
すでに複数の会社で融資を受けている場合は、お金を確実に返済できるのかと不安視され、審査に通りづらくなります。
総量規制とは
借入可能額の上限を年収の1/3までと制限したルールのことです。お金の借り過ぎを防止するため、消費者金融に適用される貸金業法で定められています。

2.収入が不安定
銀行ローンは雇用形態に関わらず申込できますが、収入の高さ・安定した収入を得ているかは重要です。
収入が極端に少ない・毎月の収入額が安定していない場合は、お金を返済できるのか疑われ、審査を通過するのが難しくなります。
収入が大きく変動しない会社員・公務員は、審査に通りやすくなるでしょう。

FP小林
雇用形態や収入の高さも重要ですが、勤務年数も重要な点です。長く勤務をしているということは、これからも安定した収入を得られる可能性が高いと判断されやすいからです。
3.信用情報に問題がある
銀行は、信用情報機関から信用情報を取り寄せ、「過去にお金のトラブルはないか」をチェックします。
信用情報とは
クレジットカードやローンの利用など、個人のお金の取引を記録したものです。銀行など融資を行う会社が申込者の返済能力を判断するために活用されます。
カードローンやキャッシングを利用しただけでは問題ありませんが、返済が遅延したなどの履歴が残っていると、返済能力が疑われてしまい、審査を通過しづらくなります。
信用情報は信用情報機関に開示請求をすれば、自分でも見ることが可能です。

FP小林
審査に落ちた理由に見当がつかない・過去のローン利用に不安があるという人は、信用情報を確認してみましょう。
銀行からお金を借りる際のQ&A
Q1.銀行のローンで返済が遅れてしまうとどうなりますか?
A.返済が遅れると遅延損害金を支払う必要がでてきますし、放置すると差し押さえされるリスクもでてきます。
銀行カードローンでは、月々に最低限返済の必要がある「約定返済額」が決められています。
返済が遅れてしまうとローンを利用できなくなるだけでなく、返済が遅れに対する違約金である「返済遅延金」を払わなければなりません。
さらに支払いの催促をしても返済がないと、預金などを差し押さえられる場合があります。
信用情報にも傷がついてしまうため、融資を受ける前に返済計画をきちんと立てておきましょう。
Q2.銀行カードローンは、即日融資には対応していますか?
A.銀行カードローンは、即日融資に対応していません。審査結果が出るのは早くても翌営業日になります。
銀行カードローンでは過剰な貸付を防ぐため、厳しく審査を行っています。
また融資したお金が犯罪に使われないよう、警視庁のデータベースを照会することも義務付けられており、審査結果が出るまでには1営業日以上時間が必要です。
すぐにお金を用意したい人には、即日融資に対応した消費者金融がよく選ばれています。
Q3.銀行カードローンの審査に落ちたらどうすればよい?
A.銀行カードローンの審査に落ちたら、審査基準が違う消費者金融に申込みしてみましょう。
銀行カードローンの審査の一部は、設定された保証会社によって行われています。
保証会社とは、申込者がお金の返済ができなくなった場合に、代わりに支払いを行う会社のことです。
審査の基準は保証会社ごとに異なるため、保証会社が違う銀行カードローン・消費者金融であれば審査を通過できる可能性があります。
監修者コメント
日本FP協会認定ファイナンシャル・プランナー(AFP)、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー
小林 恵
監修者プロフィール「督促を無視しても何とかなるだろう」は大間違い!
今の時代は色々な種類のローンがあり、目的や審査のスピードなど自分状況に応じたローンを選ぶことができます。しかし、あらゆるローンに共通して言えるのは「延滞が続いたら信用情報機関に登録され、新たな借入やクレジットカードの作成が難しくなる」ということです。
銀行からの返済の督促を無視して延滞しても何とかなるだろう、と考える方がいますが、大間違いです。返済が難しいようでしたら、早めに金融機関に相談しましょう。
この記事の監修者
日本FP協会認定ファイナンシャル・プランナー(AFP)、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー
小林 恵
関西学院大学社会学部卒。東京で情報通信関連の会社に勤務。その後2012年に郷里の福井にUターン。地方移住・教育資金・住宅購入などのセミナー講師、原稿執筆、ライフプラン作成支援を、対面・オンライン両方で行っている。
HP:『福井のFP 小林恵』
監修者プロフィール